オーナー経営者のための事業承継対策(m)

第2章
株の承継方法と後継者がいない場合の承継対策
株式の後継者への移転とは、生前に後継者へ自社株を贈与または譲渡することにより、相続財産となる株式を量的に減らすことです。
株式の分散と経営支配力の確保は基本的に相反するものですが、事業承継対策としては、これらを両立させることが必要です。
そのための具体的手法として、従業員持株会の設立があります。持株会にオーナー所有の株式を移動することで安定株主を増やせます。また、持株会に配当優先株(無議決権株)を発行することも有効です。役員選任の権利を有する株主を増やさずに安定株主を増やせるのです。